仕事における「生産性」について考える。

「生産性が高い」「生産性をあげる」など、さまざまな場面で使われるようになった「生産性」という言葉だが、業務効率化の気運や、長時間労働への課題意識が高まる中でより注目されてきている。
生産性とは、インプット(投下資本)に対してどれだけアウトプット(リターン)が得られたかを表す尺度であり、中でも一般的なのは労働の観点から考えた「労働生産性」」である。
今回は労働生産性の定義とその計算式、労働生産性をあげるポイントについて考えてみた。

 

労働生産性の定義と計算式

まず、仕事における「生産性」とは、投入資源と産出の比率を意味します。
投入した資源(時間、資金、労働力など)に対して産出(商品やサービスの価値、利益など)の割合が大きいほど、生産性が高いということになります。

生産性=産出(アウトプット)/投入(インプット)

つまり、労働生産性とは、「産出(労働の成果)」を「投入(労働量)」で割ることで求められます。言い換えれば「労働者一人あたりが生み出す成果」または「労働者が1時間あたりに生み出す成果」を表す指標です。

労働生産性=産出(労働の成果:付加価値額または生産量など)/投入(労働量:労働者数または労働者数×労働時間)

労働量を抑えながら効率的に成果を生み出すためには、労働生産性を高めなければなりません。そのためには、仕事を効率化し、本当に必要な仕事に集中して取り組むことができるように見直しをすることが大切なのです。労働者一人あたりの付加価値額が高くなれば、企業のさらなる成長にもつながります。

業界および従業員規模別による労働生産性の違い

業界によって労働生産性の傾向には違いがあります。
■労働生産性が高い/製造業、情報通信業、不動産業 、卸売業、専門・技術サービス業
■労働生産性が低い/飲食サービス業、社会福祉・介護事業、宿泊業 

サービス業(専門・技術サービス除く)の労働生産性が低いのは、付加価値・設備投資は高い水準にあるものの、多くの従業員を割かなければならない労働集約型産業の特徴を持つためです。
多くの労働力を割くため、一人当たりの生産性は低くなります。従業員のスキルアップにつながる社員教育や労働環境の整備、労働生産性向上を目的としたIT設備への投資などが求められています。

次に、従業員規模別でみてみると、全体の労働力のうち約70%を占める中小企業の労働生産性の平均値は、大企業における労働生産性の平均値を下回っています。こうした状況から、日本全体の総付加価値額を引き上げるためには、大企業だけでなく、中小企業の労働生産性も向上させることが重要であるといえます。

労働生産性を上げるためのポイント

企業が労働生産性を上げるためにはいくつかの方法がありますが、それぞれ方法を組み合わせることでより改善していくことが可能です。
■業務を見える化し、検証・改善する
■顧客満足度につながる製品・サービスの提供
■優秀な人材の雇用
■IT設備への投資
■社員がコア業務に集中できる環境づくり
■働き方改革の推進

企業における労働生産性の向上は、収益性の向上に直結する重要な指標です。
生産性の低い企業は、相対的に利益が出にくい構造になっており、資金を投資に向けることが難しくなります。投資の不足は収益機会の損失につながります。結果、人件費投下も制限され、社員のモチベーション・生産性のさらなる低下を招いてしまいます。

生産性とは、できるだけ少ない力で多くのものを生み出すことです。労働生産性を向上させるには、従業員のスキルアップや業務改革が重要となります。従業員満足度の向上や労働環境の整備、IT投資の促進、業務に対する意識改革など、さまざまな角度での小さい積み重ねも必須です。多方向の積み上げが、将来の労働生産性の向上につながるのです。

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