パンダコラム|「企業危機管理におけるクライシス・コミュニケーション」について考える。

企業活動のさまざまなところで不測の事態に直面する可能性がある。企業の存在そのものを脅かす事件や事故、あるいは突然の自然災害などがそうである。
そのような危機的状況に陥った時、企業に望まれるのは迅速かつ適切な情報開示を主とするクライシス・コミュニケーションである。企業のリスクマネジメントとしてのクライシス・コミュニケーションについて考えてみた。

 

「クライシス・コミュニケーション」とは?

クライシス・コミュニケーションとは、「不測の事態を未然に防止するため、万一、不測の事態が発生した場合にその影響やダメージを最小限にとどめるための「情報開示」を基本にした、内外の必要と考えられるさまざまな対象に対する迅速かつ適切なコミュニケーション活動」のことです。

また、コミュニケーションの対象は、顧客や関係機関だけではありません。株主や投資家への情報提供が遅れれば株価の低下を招くことにもなりかねません。また取引先企業への連絡が遅れることで取引停止ということもありえます。中でもマスコミは多くの人々の情報源になっていることもあり、慎重な対応が求められます。

現場に混乱が生じる中で、情報開示を適切に行い、クライシス・コミュニケーションを成功させるためには、日ごろから危機管理対応をリスクマネジメントと捉え準備する必要があります。

クライシス・コミュニケーションの可能性を見つける

クライシス・コミュニケーションを検討するには、まずどのようなクライシスに直面する可能性があるか、予知することが必要です。

以下のように、不測の事態を招く要因と惹起されるクライシス局面の例はこのようなものがあります。
■欠陥商品(設計ミス、破損、不当表示 等)
■欠陥サービス(金額ミス、不十分な説明、対応のまずさ 等)
■人事上のトラブル(査定、セクハラ、人権問題、機密漏洩 社員・役員の不祥事 等)
■労務上のトラブル(過労死、自殺、解雇 等)
■企業の過失(環境汚染、食中毒、人身事故、火災、爆発、契約不履行 等)
■経営上の不祥事(違法行為、証券取引法、脱税 等)
■企業脅迫、企業への犯行(毒物混入、強盗、機密漏洩 等)
■天災(異常気象、地震、風水害、落雷 等)

企業活動に伴う多様なリスクをゼロにすることはできませんが、企業に大きなダメージを与えないようにクライシスを回避することは可能です。
そのためには、クレームには迅速な対応と面談を実行すること、部下・同僚とのコミュニケーションを日ごろから良好に保つこと、ビジネス行動は「会社の視点」だけでなく「社会の視点」でも見るようにすること、そしてマスコミ対応能力を身につけることなどが必要となります。

リスクマネジメントとしてのクライシス・コミュニケーション

緊急事態の初期に行うクライシス・コミュニケーションは、適切にそして迅速におこなわなければなりません。日頃から、危機的状況が起きた場合を想定したリスクマネジメントの1つとして準備しておくことも必要でしょう。
他の危機対応の例(良い例・悪い例)を集めて、自社であればどのように行うかを想定したり、緊急事態が発生した場合、どのようなメンバーで対応するか、記者会見はどこで誰が対応・進行するかなど、マニュアル等を作成しておきましょう。

実際は実施することになって欲しくないのがクライシス・コミュニケーションです。
備えあれば憂いなしという視点で日頃から不測の事態に備えた準備を心がけることが大切です。また起きてしまった場合は、問題が収束した後に反省点を洗い出し、次の危機のためにマニュアルを強化していきましょう。

 

パンダコラム

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