パンダコラム|人事のおける「ステップバックと降格」について。

人事評価制度等やキャリア形成の導入は、昇級・昇格基準を明確にするために導入される事が多い。一方で定義はあるものの、なかなか実行されづらいのが降格人事である。最近では、キャリア形成のため一時的にキャリアを後退し、いかに自分の目標や成長を考えるための時間や、多様な働き方を選択できる仕組みも必要になってきている。今回は人事における「ステップバックと降格」について考えてみた。

ステップバックと降格の違い

ステップバックとは、自身の成長や目標について考えるため、キャリアを後退することです。降格同様、当面収入や地位が下がる場合もありますが、中長期的なキャリア形成を考えた時に、結果としてより豊かなキャリアに繋がるという思想です。一般的には「キャリアプラン」というと昇級・昇格を考えますが、「最終的なゴール」を目指すために、一時的な後退も認める仕組みでもあります。

キャリアの後退はネガティブなイメージで捉えられがちです。「昇級・昇格がすべて」という雰囲気があるならそれを改善し、ひとりひとりの従業員が、自分に合った働き方を選び、離職をせずにステップバックができる仕組みを整えるのも大切なポイントです。

ステップバックの形態

ステップバックは、別の部署への配置転換や、職種の転換、また転職によって行われることが多いです。会社側から将来的なキャリア形成の意図を伝えて人事として行うケースと、企業内に制度をつくり本人がキャリアパスとして、ステップバック希望することもあります。例えば、経験のない職務を希望し、所属部署を変えることで、多彩な経験を積むことができるのもステップバックの魅力と言えます。多彩なキャリアパスを用意するだけではなく、柔軟かつ本人の希望を汲んだキャリアプランを提示することで、仕事のやりがいを高めることも重要な人事施策です。

働き方と考え方の多様性を認め、受け入れることは、優秀な人材を確保するために必要不可欠です。社員面談など個別にキャリアパスを見直す機会を設け、適切なアドバイスや施策を行うことで離職を防ぎましょう。

ステップバック制度の構築

ステップバックのメリットは、社員が自分のキャリアパスをはっきりさせることで、仕事に対して積極的かつ集中的に取り組むことができる点です。自分の目標に合わせてキャリア後退を行うので、モチベーションを保ったまま仕事に取り組めます。また、責任のある立場を離れることで、プライベートに時間を割いたり、育児や介護と仕事を両立させたり、ライフワークバランスが取りやすくなることも本人にとってメリットと言えます。

企業にとってステップバックに対応した制度を整備することは、優秀な人材がキャリアパスの見直しを行う際に退職してしまうリスクを回避する大きなメリットがあります。多くの会社で、妊娠・出産・介護によってキャリア後退を選択するケースは非常に多くあります。多彩な働き方に対応できる制度を整備し、優秀な人材の流出を防ぐだけではなく、企業の採用力アップにもつながります。

 

パンダコラム

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