パンダコラム|「裁量労働制」について考える。

先日から、働き方改革法案で「裁量労働制の拡大」について、国会答弁はすぐに厚生労働省より撤回されたものの今後を見据えると裁量労働制を導入は拡大されると考えられる。今回は注目高まる「裁量労働制」について考えてみた。

裁量労働制とは?

裁量労働制は「業務遂行方法が労働者の裁量にゆだねられる」ことが前提になります。対象となる従業員の時間・アプローチ方法・手段などを、企業が指示することなく、本人が直接決めることができるため、業務についての自由度が高くなります。しかし雇用主が、過剰労働を課すことがあるため、導入にはさまざまな制限がかけられています。また従業員の労働時間を「実際に業務を行った時間」ではなく、「業務をおこなったとみなす時間」により計算する制度です。業務の成果を重視するため、成果主義的な報酬基準で運用されています。

2つの裁量労働制

裁量労働制は2種類「専門業務型」と「企画業務型」があります。

「専門業務型」は研究開発、情報処理システムの設計・分析などの専門知識が必要な業務や、デザイナー、コピーライターなどクリエイティブな業務で、厚生労働省令・厚生労働大臣告示で定められた19業務に導入が限定されており、労使協定を取り交わすことで導入できます。

「企画業務型」は企業の経営の中枢における企画や立案、調査、分析などの業務とされており、適用範囲が広いため導入に関する基準は「専門業務型」より厳しく、労使委員会における80%以上の賛成を得られなければ導入ができません。労働者保護の観点から、導入に制限のある裁量労働制ですが、正しく運用されるのであれば、労働者にとって不利益にはなりません。

裁量労働制の割増賃金について

裁量労働制は、割増賃金が無いわけではありません。

1.みなし時間の設定による割増賃金
みなし時間が法定労働時間(1日8時間、1週40時間)を超えて決められた場合には、その超えた時間は25%の割増賃金となります。この残業代は、実際に労働をしたかどうかに関わらず支給されるため、固定的に発生します。

2.実働による休日労働の割増賃金
労働基準法では、週1日以上あるいは4週間に4日以上の休日を設けなければならないと決められています。その休日に出勤した場合には35%の割増賃金となります。この残業代は、休日出勤の実績に応じて支給されます。

3.深夜時間の労働による割増賃金
深夜労働をした場合には、25%の割増賃金となります。 深夜とは、22時から翌日5時までの時間帯で、その時間に労働した場合にのみ、変動的に発生します。深夜に仕事をすると25%の割増賃金が発生します。それを回避するには、「昼間に仕事をした方がいい理由」を説明し理解を得ることも必要になります。

評価制度が不可欠な裁量労働制

裁量労働制を上手く機能させるためには、業務の成果をしっかり評価できる体制を整えることが不可欠です。労働者の能力にはバラつきがあります。そのため、能力を正しく見極め、企業にとって高いパフォーマンスを発揮してもらうようにしなければなりません。

また裁量労働制は、部門などの範囲で適用されるものではなく、従業員ごとに適用の判断を行います。継続的に評価され成長できる評価制度を整備しましょう。

裁量労働制にマッチする評価制度はこちら

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