パンダコラム|「人事制度のトレンド」について考える。

経営において、経営トップ層が人事制度を特に重要視する理由は、人事制度が事業活動や業務の目的の達成度合いに大きく影響することが明らかになっているからである。人事制度に基づいて、どういった成果や行動をした社員が評価され、インセンティブ等をうまく設計することで、さらに企業の目的に沿うために努力する社員が増える。今回は人事制度のトレンドについて考えてみた。

人事制度とは?

一般的に人事に関連する諸制度の総称として人事制度という言葉が使われるケースもありますが、特に「人事制度」とは「雇用制度」と「等級制度」の二つの制度になります。組織の外部環境と方針の中で、人材マネジメントの基本方針および戦略が策定され、それに沿った形でまず雇用制度と等級制度による人事制度が構築されます。この人事制度こそが人材マネジメントの骨格となり、ここで決められた雇用区分と等級区分に連動して、賃金制度(人事処遇)・評価制度・人材開発制度が形成されていきます。

雇用制度と等級制度について

雇用制度とは、従業員の雇用区分を決める制度です。正規社員/非正規社員、および直接雇用/間接雇用に整理されます。具体的には、直接雇用の正規社員が正社員(間接雇用の正規社員の例は無し)、直接雇用の非正規社員は契約社員、パートタイマー、臨時社員(アルバイト)など、間接雇用の非正規社員は出向・派遣社員、請負従業員などとなります。
また、正規社員は基本的に管理職/非管理職に区分されますが、企業によって職務や地域などの限定の有無などがこの区分に加わることになります。

等級制度とは、職務能力や担当職務で等級を区分するもので、社員の序列と処遇を決める土台となる制度です。現在多くの企業で見られる等級制度は、大きく分けて「職能型」と「職務型」に分類されます。

「職能型」「職務型」等級制度について

職能型等級とは、階層・権限を明示するために設けられた役職とは別に、保有する基礎的な「職務遂行能力」をベースに「職能資格制度」で等級区分を行います。これが、職能(等級)資格制度の仕組みです。社内の相対的な序列を形作るもので、この職務能力に関する基準が従業員に明示されることはなく、昇格の基準は事実上の年功ベースとなる運用が多く見られ、降格も原則ありません。特に日本では、年功主義が多くの企業に採用されてきました。

職務型等級とは、社内で定義された各職務に対し、必要な知識・経験・能力、そして職務の成果が経営全体に影響する程度などをポイント化して評価された職務等級をベースに従業員の等級区分が決められる制度です。社内の仕事が定義され、その仕事ごとに人が採用される組織形成をする欧米系企業によく見られるもので、職務の変更による昇格・降格が発生します。成果主義のもととなっている、代表的な人事制度です。

人事制度のトレンドについて

各社が持つ課題により、人事制度改革は異なりますが、「職能型」の人事制度は「職務型」に向かい、適正なインセンティブの分配を目指し、「職務型」の人事制度は「職能型」の要素を取り入れ自律的な組織集団を目指すのが近年の人事制度改革として見られました。こうしたながれは今後も続くことが予測されます。

また、今後の人事制度改革にあたり注目されている動きが「働き方の多様化」です。従業員の雇用スタイルが様々になる中で、従来より議論が繰り返されてきた「同一価値労働・同一賃金」の問題や、雇用形態等によらず多様な人材が混在した組織における処遇を検討する必要性があり、新たな人材マネジメントに適した人事制度改革の形が、これから模索されようとしています。

ぜひ自社に適した人事制度改革を!

パンダコラム

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