「コンピテンシー評価」について考える

「コンピテンシー」という言葉を聞いたことがあるだろうか。
コンピテンシーとは近年主流になっている「高い業績を上げる人材の行動特性」のことである。ハイパフォーマーな社員を増やすことに繋がると言われる「コンピテンシー」だが、生産性に大きく寄与するということで多くの企業の人事評価や採用において導入が進んでいる。
今回は、コンピテンシーの意味やメリット・デメリット、コンピテンシー評価導入について考えてみた。

 

コンピテンシーとは?

コンピテンシーとは「高い業績・成果につながる行動特性」のことを言います。
与えられた仕事や役割において高い業績を出す人は、何か業績や成果を出す理由があります。その理由に当たる部分が行動特性であり、コンピテンシーなのです。
単純に数値化できないものも含めて可視化し、他の社員に展開することが会社の業績アップに繋がるという考え方です。

企業側が求める優秀な人材像を具体的に提示しやすく、人材育成や採用活動にも活用できます。生産労働人口の減少により、優秀な人材確保が難しくなる中で、採用のミスマッチ防止の取り組みとしても注目されています。

コンピテンシー評価のメリット・デメリット

コンピテンシー評価とは、高い業績を残している社員に共通する行動特性を基準として、社員の評価基準を作成する手法です。社員のモチベーションの向上や公平公平な評価などさまざまなメリットがある一方で、デメリットも存在します。

【メリット】
■業績や成果につながる:
成果に直接つながる行動特性を評価するため、社内人材のコンピテンシーを抽出し、開発・向上させることが業績アップや成果につながる。

■評価基準が明確なため評価しやすい
コンピテンシーは評価基準が目に見える行動特性であるため、人物評価などの曖昧になりがちな評価とは異なり評価が比較的容易である。

■評価者の主観による評価の防止:
評価基準を明確化しているため、評価者の主観による評価のズレが防止でき、被評価者が納得できる評価を得やすくなる。社員の不公平感の是正に効果的である。

■戦略的な人材育成の実施:
事業ごとに必要優秀な人材を明確化するため、社員に対し企業が求める人材像を伝えやすく、適材適所の人員配置や人材マネジメントが可能になる。

■採用活動のミスマッチ防止:
自社が求める優秀な人材の行動特性を明確化することで、面接の段階で人材を特定しやすく、入社後の人材育成もしやすくなる。

【デメリット】
■導入が難しい:
コンピテンシー評価は、導入する企業が評価基準を決定していくため、モデルやテンプレートが存在しない。そのため評価基準の決定に多大な時間と労力が必要となり、短期間での導入が難しい傾向にある。

■評価者の育成が必要:
評価者がコンピテンシーを理解していなければ、適正な評価ができなくなる恐れがある。そのためには評価者に対してコンピテンシー評価を理解してもらえるような仕組みを整えておく必要がある。

コンピテンシー評価の導入 6つのステップ

ステップ① コンピテンシー評価導入のための全体計画の策定
ステップコンピテンシーの抽出を行う。高業績者の共通する行動特性であるコンピテンシーを、ヒアリング・アンケート等で抽出する。
ステップステップ2で洗い出した特徴の中から、特に重要と思われる共通点を絞り込みリストを作成する。評価モデルの作成も同時に行う。
ステップ定まったコンピテンシーを明確な目標として組織に周知し、どのように達成するべきなのか、どのように評価に影響するのかを明示する。
ステップ全社員に対してコンピテンシー研修とキックオフを行う。
ステップ運用を続けながら、PDCA(計画・実行・評価・分析)を繰り返す。

コンピテンシー評価導入後も経営環境が変わるたびに見直しが必要となります。

高い成果や業績には、それをもたらした理由が必ずあるはずです。その理由を探って適切に人事評価に反映することが必要でしょう。コンピテンシーは社員の成果に着目する考え方なので、導入して運用を始めれば組織全体の生産性向上効果も期待できます。導入には少し手間がかかりますが、現在の評価制度や人材育成制度を見直すなら、コンピテンシーも考え方の一つとして取り入れてみてはいかがでしょうか。

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